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新車販売

新車整備について

「新車はどれも同じもの」そう誤解してはいませんか?
ショップに届く新車は、ガソリンを入れただけで動くものではありません。
逆輸入車ともなれば、鉄箱に入った「準完成」でやってくるのです。

ここでは、大切な割に意外と知っていただく機会の少ない「新車整備」についてご紹介致します。

新車納車時は誰もが嬉しく、ついつい細かい部分は目に入らなくなってしまうもの。
さらに、価格競争によるコストダウンのしわ寄せは、新車整備を簡単に済ます事によって吸収されている場合も少なくありません。

修理車を数多く取り扱う経験から得た、新車に求められる整備方法の極意。私達が新車に対して行っている、新車整備をご覧下さい。

新車整備時の主なチェック項目

箱出し行程

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逆輸入の新車は、この様に鉄箱に入って到着します。車体は厳重に固定されています。
車種によってはフロントタイヤが取り外されており、フロントアクスルが直接箱に固定されている場合もあるのです。

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箱を台車から降ろし、鉄箱を解体します。上枠、横枠を取り外した後、トップブリッジを
チェーンブロックで吊り、下枠を抜きます。

整備行程

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はじめに、車体のキズ、塗装の不良等が無いか確認します。付属品(スクリーン、ミラー等)の取付を行い、バッテリーを充電します。
※バッテリーは「即用式」と言い、電解液を入れれば一応使えるようにはなりますが、ここで充電を行う事が大切です。

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キャリパーからブレーキパッドを取り外し、面取りと脱脂を行います。(写真はフロントブレーキ)
※ブレーキには、錆止め用の油が塗布されています。

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ブレーキディスクも脱脂を行います。パッド裏側、キャリパーボルトにパッドグリスを塗り、組み付けます。
※パッド裏側はブレーキの鳴き止め、キャリパーボルトはカジリの防止です。

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前後タイヤの空気圧を点検し、必要であれば調整を行います。
※今回は不足気味でした。

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チェーンの遊びを点検、必要であれば調整を行います。※今回は若干張り気味でした。

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前後サスペンションのダンパー調整を確認します。

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前後ブレーキのブレーキ液量、液漏れを確認します。
エンジンオイル量、リザーバータンクの冷却水液量を確認します。

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ワイヤー類(クラッチ、アクセル、チョーク等)の調整、動作確認を行います。
必要に応じて、作動部分への給油を行います。車体各部に緩みが無いか確認します。

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エンジンの同調調整、パイロットスクリューの調整(キャブレターの場合)を行います。

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インジェクション仕様の一部では、スロットルポジションセンサーの調整を行います。
車体左後ろにあるコネクタを取り出し、専用ツールを接続します。下側の写真左側(「C00」左側の表示に注目
が正しく調整されている場合。これがズレていると、右側の写真の様な表示になります。

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シャシーダイナモ上にて、公道上で不可能なレベルの、極初期の慣らし運転を行います。最初の1時間はニュートラルで行い、後の2時間は後輪を回して行います。
※納車後の慣らし運転も必要になります。
※後輪でスピードメーターを作動させているモデルは、積算計が進みます。

この作業により、エンジン及び駆動系の摩擦部分に初期当たりを付け、潤滑・冷却装置の作動や、オイル・冷却水漏れなど、生産時の問題によるトラブルの発見が行い易くなります。
慣らし運転終了後、エンジンオイルと冷却水の漏れ・量を確認します。同時に、冷却ファンの作動チェック、灯火類の作動点検を行い、正常であれば光軸調整をして新規登録検査に備えます。


検査行程

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車両を検査場に持ち込みます。車検ラインを通した後、車重と車体寸法を計測します。
このGSX-R1000は排ガス規制後の生産なので、排ガス検査も行います。

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検査に合格すると、車検証とナンバープレートが発行されます。


最終確認行程

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組み立てから整備までを担当したメカニックとは別のメカニックが、改めて各部の確認を行います。
ここまで新車整備に関わらなかったメカニックが点検することで、より確実で先入観の無い整備体制としています。

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メカニックによる簡単な試乗を行い、実際の操作感を確認します。
最後に車体全体を磨き上げ、新車整備の完成となります。


如何でしたでしょうか?なかなかお客様に知って頂く機会の少ない新車整備を紹介致しました。

シート

ドクターSUDAでは新車をお買い求めいただきましたお客様にこのシートを納車時にお渡しいたします。
このシートには完成検査をパスした新車整備の内容や、サスペンションのセッティングデータ、車体のコンディションとこの先のメンテナンスの注意事項、さらに慣らし運転の際にご注意いただくエンジン回転数の上限などを明記しております。
お客様がはじめてお使いいただく車両はすでにドクターSUDAのクオリティーに仕上がっております。安心して慣らし運転にお出かけください。